中国元

アメリカとの問題で何かとニュースに取り上げられる中国経済。為替レートの話は難しいため、気にはなるけどよくわからないという方も多いのではないでしょうか。特に中国の為替レートは先進国の中でもすこし特殊なため、背景などを知らないと難解かもしれません。


今回は中国人民元について、どんな通貨なのか、どのように為替レートが決められているのか歴史も交えて紹介します。中国経済に興味のある方は参考にしてください。

人民元について

中国人民元とは、中国の中央銀行「中国人民銀行」が発行している通貨です。正式名称は「人民幣」で、中国人民銀行が発行しているため、中国元や人民元と呼ばれていますが、いずれも同じ意味になります。実際には日本と同じ円の旧字体である「圓」が使われますが、画数が多いことから発音が同じ「元」の字が使われるようになりました。元の補助単位として「角」、「分」が使われており、1元=10角=100分となります。紙幣は1元、5元、10元、20元、50元、100元の6種類。硬貨は1元、5角、1角、1分があります。


そんな人民元は、2016年に国際通貨基金(IMF)が定める「主要通貨」となっています。主要通貨とは国際的な市場で取引されることが多い通貨のことで、米ドル、ユーロ、日本円、イギリス・ポンド、スイスフランが該当します。主要通貨以外の通貨はマイナー通貨と呼ばれ、流動性や信用面に問題がある場合があります。IMFはそれまで加盟国が資金不足など不測の事態になった場合のために、米ドル、ユーロ、イギリスポンド、日本円で資産を形成していました。しかし2016年、新たに人民元を追加し、さらに保有率はユーロに次ぐ3番目の高さだったため、4番目の日本円を立場的に上回ったことになります。

人民元の相場制度と歴史

では人民元の相場の歴史についてもみていきましょう。人民元は中華人民共和国の設立と同じく1949年に誕生しました。中国は資本主義国家ではなかったため、海外との取引もほとんどなく固定相場制が採用されていました。しかし、その後貿易の必要性が出てくると、固定相場制ではやっていけなくなり、次に採用した制度が「通貨バスケット制」というもの。これは自国の通貨、この場合は人民元をいくつかの外貨のレートに連動したレートにするというものです。


その後さらに貿易がさかんになった中国が採用したのが管理フロート制というもの。これは一日の為替相場の変動幅を中国当局が定める範囲に限定する仕組みです。固定相場制と変動相場制の間とも言うべきですが、どちらかというと固定相場制に近いものになります。その後アジア通貨危機を発端にドルペッグ制という固定相場制を採用します。ドルペッグ制とは自国の通貨を米ドルに連動させるシステム。ドルと連動するためレートが安定し信頼性がますので、発展途上国がよく採用します。日本でも1990年台までドルベッグ制を採用していました。


2005年には一度ドルペッグ制から「通貨バスケット制」に変更するものの、2008年に再びドルペッグ制に復帰します。しかし、ドルペッグ制ではアメリカの経済状況に合わせなければならず、中国の発展の足かせになってしまうため、「管理変動相場制」を採用し中国当局が管理することになりました。これにより、中国人民銀行が取引の目安になる基準値を毎朝市場に示して、この値の上下2%以内の範囲でしか取引できなくなりました。

人民元の切り下げと相場

中国為替レート

この中国の管理変動相場制が原因で、中国が台風の目となって世界経済が荒れることもよくあります。大きな事件は2015年に起きた人民元の「切り下げ」。中国は毎日基準値を発表していると説明しましたが、この基準値を3日間で4.5%も切り下げたのです。これはドルに対して4.5%もドル高・元安を誘発したことになります。日本円でいうと1ドル120円が3日間で125円になるくらいのインパクトです。


これは世界各国に大きな影響を与え、もちろん日本もその例外ではありませんでした。中国が人民元を切り下げたということは、中国企業の輸出競争力が高まったことを意味し、日本や東南アジアの輸出企業はダメージを受けました。


中国ではこのような切り下げや切り上げを過去に何度も繰り返してきた歴史があります。こういった為替コントロールに対して、アメリカや日本は大きく反発していますが、中国は聞き入れることなく、むしろ外交の強いカードにしています。現在は1元を両替すると16円くらいの相場ですが、多くの投資家が再び切り下げや切り上げが行われるか警戒しているのです。

まとめ

中国からの移民や観光客が増え、日本でも無視することはできなくなってきている人民元。特に2020年に向けインバウンド需要を狙っている日本にとっては、「爆買い」需要のある中国人の存在はとても大きいものです。中国相場の値動きは日本の経済や企業に大きな影響を与えるだけでなく、私達個人にとっても大きな問題になりえます。特に中国旅行を計画している人にとっては、両替のレートという形でダイレクトに影響があります。アメリカと中国の関係はよくニュースに取りざたされますが、中国経済の動きに注目してみてはどうでしょうか。

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